幸泉で焼肉(立石)
がらっと扉を開けると結構な確率で先輩が座っているから「うっすー」なんていいながら荷物を階段において、とりあえずビールなんていう思い出深いお店。数年ぶりにいってみたがお母さんはまったく変わっていなくて嬉しい。
とりあえず瓶ビールをもらい、おすすめメニューを上から3つと注文。
お母さんがテーブルに備えつけられている鉄板に火をつけてくれる。これはガス栓で火の調節をするというタイプのもので最近はほとんど見なくなったが、僕の小さい頃に大阪の路地裏の焼肉屋はたいていこれで、そういう店に限って安くて旨かったものだから数割増しでおいしく感じるのだ。
厚切りタンはお母さんが何で食べるか聞いてくれる。レモンとにんにくをもらう。タンをにんにく醤油で食べるのも僕の経験ではここくらいだ。普通の家庭で使うような小皿がほいっと提供されて、あとは勝手に食べるのみ。
そしてこんな店なのにやっぱりおいしいのだ。一時は週2ペースで通っているときがあったが、あのときとまったく変わらないおいしさ。いや、まあ変わっているのだろうけれど思い出補正というものはすばらしいものだ。
ハラミは1,100円とそこそこの価格だがボリュームはあってコストパフォーマンスはよい。だいたいここで使うのはひとり3千円程度だ。タレにコチュジャンを入れて、それをたっぷりつけて下品に食べる。
ホルモンをあてにレモンチューハイをもらう。
あの頃はあの人とこんな話をここでしたなあと思い出話だけですっかりお腹もいっぱいになる。本当はテグタンクッパを食べてしめるのが最高なのだが、今回はここらへんで締めることにした。なんというかもう思い出酔いしてしまいそうなほどの情報がフラッシュバックする場所だった。変わらない場所というのは貴重だ。また来ます。