海森で寿司(北海道・札幌)
いろいろあって札幌へ。着いた時間が遅かったし、札幌に詳しくないし、ひとりだし、といったもろもろの理由で宿をとっていた札幌駅周辺で夕飯は済ませることにした。とはいえせっかくなので寿司を食べたい。なんとなく見つけたこちらのお店に行ってみることにした。
北海道通信ビルの地下が飲食店街になっていて、その中のひとつのようだ。店に入るとカウンターに数名の紳士たちが盛り上がっていた。カウンターの端っこが空いていたので座らせてもらう。
まずはビール。もちろんサッポロビールを瓶でもらう。
こちらのお店はどうやら大将との会話を楽しむお店のようだ。紳士たちと大将で盛り上がっていっしょにお酒を飲んでいる。そしてなぜかこちらの席にはアルバイトの若い男の子が横でぴったりお話してくれる。そういう教育がなされているのだろう。教育というか方針かしら。
そのバイトの男の子が北海道の旬のお魚を教えてくれたタイミングで大将がおつまみを聞いてくれた。おまかせで刺身をお願いしたところ、おいしそうなものが出てきた。鮭、マグロ、蟹のむき身、雲丹など、ほぼすべて地の物が使われている。そりゃあそうだよね、というくらいにおいしい。
バイトの子にお酒のおすすめを聞くと「北の勝」を出してくれた。刺身に合うと教えてくれた通り、すっきりとした辛口酒で濃厚な北海道の魚には合う。
握りの前にもう一品お願いしたところ、脂ののった鯛を焼きで出してくれた。これもまたすっきりしたお酒に合う。
最後に握りをこれもおまかせでお願いした。
特にいくらが旬ということで醤油をつけずに食べてくれとのことだった。粒が大きくて弾力があり、そして大層甘い。これはおいしい。やあ、北海道にきたかいがあったというものだ。
大将はカウンターに座っている人たちを巧みに会話に参加させて場を回していた。常連になるときっと楽しいお店なのだろうなと思う。
いいお店に巡り合った。いつになるかわからないが次の札幌でもまた顔を出したいなと思う。