SHIBIRE NOODLE 蝋燭屋で麻婆麺(銀座)
苦手だ苦手だといいながら定期的に痺れを食べているのは、いつか克服できる日がくると信じているからだ。この日は店名にSHIBIREとはいっている蝋燭屋へ行くことにした。
お店に到着すると数人が待っている。並びはあるようでなくて、パーティションの中に入って待つようだ。店頭に立つ貴族のような服装をした男性が順に中に入れていく。なんだかアミューズメント施設のような不思議な光景だ。
店に入るとすぐに券売機があり、事前に決めていた「麻婆麺」(1,000円)の食券を購入。カウンターに通され、辛さを聞かれる。ここでびびっていてはいけないと普通でお願いする。
少し待って麻婆に覆われた丼がやってきた。表面にはたっぷりの花椒が。湯気とともに香りがふわりとあがってきて、この時点で相当な痺れを予感させる。
一口食べると、いやこれもう相当な刺激だ。でもおいしい。挽肉や葉にんにくと辣油が合わさって、抜群なおいしさになっている。豆腐はとてもなめらかで、すっと口の中でとけていく。
麻婆は意外としゃばくて汁感がある。
麺に汁が絡みつつ、挽肉といっしょに食べる。三河屋製麺の中太麺は辛味系の麺にしては珍しいもちもちで弾力のあるタイプ。しっかり口の中で味わえる仕立てだ。
壁に「蝋燭屋のおいしい食べ方」というPOPがあり、「ぶどう山椒オイル」がおすすめとあったので、半分くらい食べたところで投入。これでまた爽やかで、かつ痺れるといういままで食べたことのない感覚だった。これは楽しい。
後半はもう汗だくだくだったが、痺れよりもおいしさが勝って最後まで食べ切った。外に出ると風が汗だくの身体を冷やす。舌の痺れはそれほど残らず、あっさりと消えてむしろ爽やかさが残った。こんな痺れだったら食べられるな。今後の痺れ系に期待がもてる一杯だ。