串揚げ角打ち しらすくじらでいわし明太子(福岡県・博多)
丸秀鮮魚店を出て、もう一軒連れてってくれと知人にお願いする。どこがいいと聞かれたので、博多の人がいつも行くところでとリクエストする。鉄鍋餃子の店が満席で振られてしまい、どうしようかとしばし思案。
「博多駅の地下に『駅から365歩横丁』ってのがあって、そこにいつもいく居酒屋があるよ」
へえ、駅から365歩で着くのか。洒落た名前だな。ということでそこに連れていってもらうことに。
博多駅を反対側まで横切り、地下に入る。しばらく歩くと明るい場所に出た。
「駅から三百歩横丁」
300歩じゃないか。どっから65歩でてきたんだ。
奥の席に案内され、とりあえずレモンサワーをいただく。するとレモンが山ほど入った贅沢なものがやってきた。こりゃあいいな。
お腹はそれなりにいっぱいだったので、手作りきゅうりの1本漬け(350円)と名前がめちゃくちゃおいしそうだったホタテイカ下足バター焼き(500円)を。
さらにメニューから福岡名物を発見。「いわし明太子」を注文した。
それにしてもお安い。こちらは有名居酒屋「磯貝」系列のお店ということで、福岡県内ではかなりの人気らしい。実は東京にもあるらしいが、このお安さとおいしさは福岡ならではだろう。
いわし明太子は激烈な辛さで「こういうものなの?」と聞いたら地元民も「辛すぎ」と言っていておもしろかった。
レモンサワーを飲み終わったところで知人が芋焼酎をすすめてくれた。正直、あまり焼酎は飲まないし、芋は苦手なのだけれど、やはり地のものを味わいたい。飲み方はお湯割りがいいとのことでそれでお願いした。
芋焼酎のお湯割りは意外と飲みやすいものだということを知る。ええやないか。やはりそこには芋焼酎で発展した食文化があって、地元の方が一番おいしい組み合わせを分かっているということだ。こういうことがあるから地元の方と飲むのは楽しい。博多の夜はまだまだこれからだ。