丹想庵 健次郎で懐石と蕎麦(浅草)
ひさしぶりに会う人たちとの食事会でコースを予約させていただいた。
蕎麦が食べたかったので蕎麦懐石コース。二階の座敷に案内され、店員を呼ぶときはこれを鳴らしてくださいと小さい鐘と木槌を渡されて少し笑った。浅草酉の市のときに来てしまったのでかなりお忙しいご様子。料理の提供は遅めではあったが、それが逆にゆったりとした時を過ごすことができたよかった。畳の個室で家にいるかのような居心地のよさがあった。
懐石コースということで前菜から蕎麦までひととおり。どれも一工夫された料理で、これはなんだろう、おいしいな、おいしいねと話に華が咲いた。
まこと酒に合う料理ばかりで、蕎麦と酒はきってもきれないものだなと思う。ビールから入って、酒をひたすらに飲む。
味噌が出てきたら味噌の話をし、柿がでてきたら柿の話をし。ただただ楽しい酒だったのはやはり料理がおいしかったからだろう。
肝心の蕎麦もおいしかったが、少しすすりにくさを感じた。うん、蕎麦ってのは難しいものだ。これが喉越しというやつなのかもしれないから、まだまだ勉強不足である。
とにかくゆったりとした時間だった。満足ではあったが、コースではなく単品でお願いしたいお店だなと感じた。酒に合うつまみを頼んで、とにかく酒をもらって、酔っ払って蕎麦を食うっていうやつをやりたい。年末の年越し蕎麦をお願いしたい。