万人力で油そば(入谷)
知人の女性が「油そばは食べられないけど、万人力なら食べられる」といっていて、気にはなっていたのだけれど、いかんせん立地が微妙だったのでいままで敬遠していた。この日はたまたま鶯谷で用事を済ませ、なんとなく腹が減ったなあと思ったときに、知人の女性の言葉がふいに蘇えり、こりゃあチャンスじゃわい、行ったろうとテクテク歩いて入谷方面に向かったと、そういうわけで行くことができたのである。前置き長い。
到着時は既に22時過ぎではあったが、店内にはそれなりに人がいる。なんだかヤンチャ風な方ばかりだ。店外でタバコをふかしているヤンチャ寄りな方も多く、入るのが躊躇われたが、入谷だし、きっと心根は優しい人ばかりだろうと入店。
大盛も同じ値段ではあったが、夜も遅いということで並盛140g(600円)と半熟玉子(100円)を注文。
卓上には食べ方が書いてあり、お酢とラー油を入れるのがデフォルトらしい。
言われた通り、丼のふちにそって1周半まわしかける。ぐっちゃぐっちゃと混ぜ合わせ一口すすると、意外にもさっぱりしている。ラー油は辛くするといった役割ではなく、どちらかといえば香りと味の濃さの調節だろうと思う。かなりの量を入れていると思うが、まったく辛くない。
そこに別添えできた半熟玉子を入れる。さらに味がマイルドになったので、ラー油を追加。こうして味を自分好みに調整しながら食べられるわけだ。
女性でも食べやすいのはベースの味がそれほど濃くなく、さっぱりしているからだろうと思う。140gという量も個人的にはちょうど良い。
マヨネーズを入れたい人は入れりゃあいい。そういったどろどろ濃厚な油そばが好きな人も、さっぱり食べたい人も楽しめる油そば。知人が言ったことに合点がいった夜だった。
すし処 椛で寿司(池袋)
例えば池袋で飲み会があって、それが割とお付き合い要素が強くて、少し気疲れしてしまって、みんなは二次会に行くようだったけれど今日はもういいかなと、そんなときに入ってみたお店。池袋西口の喧騒から少し外れた場所で、ふわりと気持ちを切り替えることができる便利な場所だ。
二軒目だからお料理はそこそこにお酒をいただく。大将がいくつか銘柄を言ってくれるのだが、自分は酒が好きなくせにそれほど詳しくはないから、香りが強いものというリクエストで見繕ってもらう。
それに合わせて肴に刺身をいくつか。白身の魚。東京で食べる魚なんて、と思うところはあるのだけれど、やはり良いものを丁寧に仕事されるとおいしいと言わざるをえない。
失礼な話かもしれないが、こちらはあまり混んでいることがなく、いつもゆっくりとお酒をいただくことができる。もう一本とお願いし、握りもいくつか。その日に入っている良いところをお任せで。烏賊や小肌など。
安心しておいしいお酒とおいしい肴を待つことができるお店。なんというか、池袋西口にあるというのが惹かれる理由かもしれない。うまく説明できないけれど。宴会終わり、静かにお酒を飲みたいときには重宝するお店だ。