中華そば あずまであずま中華(岡山県・倉敷)
ほろ酔いで倉敷をふらふら歩いていると目の前に雰囲気のあるお店が出現した。あら、さっきまで暖簾が出ていなかったのに。貼り紙を見るとなんと午後11時から営業するお店らしい。インターネット様で調べると「幻のラーメン屋」なんて言葉まで出てくる。そんなお店に旅行者なんかが入ってもいいのかしらと5秒ほど考えて、普通に入ってみることにした。
おそらくご夫婦の店員さんに「一番奥が空いているよ」と誘導される。とんでもなく狭い店内をカニ歩きですり抜ける。メニューを見て「あずま中華」(700円)というものを注文。価格的にはおそらく具材多めの中華そばだろうという判断だ。
レトロな丼でやってきたのはいわゆる中華そば。通常のものとの違いはキクラゲと玉子が入っていることくらいだろうか。
スープは見た目と香りからして濃いめの動物系。飲んでみると予想通りベースは豚骨だろう。割とオーソドックスな豚骨醤油系のラーメンだ。ただ油っこさはそれほどでもなく、いわゆる夜に食べるラーメンといった感じ。
麺は柔らかめの中細ストレート。もやしといっしょに頬張り、ぼりぼり噛んで飲み込む。ああ、ラーメンを食べているなあ、という気分になる。チャーシューは逆に硬めで歯ごたえがあった。全体的に懐かしさの溢れるラーメンである。
お店の雰囲気なども含めてのこのラーメンなんだなあと感じる。さくっと食べ終わり、一番奥の席だったので奥さんに器を手渡す。お店を出ると外には行列ができていた。時間は午後11時半頃。そうですよね。これからラーメン食べたいですよね。この時間にこのラーメンは間違いなく満足できるだろうな。