麦とろ本店でむぎとろ(浅草)
これだけ浅草でご飯を食べているのにはじめての麦とろである。有名過ぎて観光客でいっぱいだろうと敬遠していたら、完全に行くタイミングを逃してしまっていたのだ。今回は知人が浅草に観光に来るということと、その知人があまりお酒を飲まないこと、そしていくつかの店に断られてダメ元で電話をかけたこちらがすんなり予約できたことにより訪問する運びとなった。
お店で知人と待ち合わせ。すでにあちこち観光してお疲れとのことで、さっくり食事をして帰りましょうということに。お昼はバイキングがあるということは知っていたが夜のメニューはまったくわからない。一番オーソドックスであろう「むぎとろ」(2,000円)を注文することにした。
どんなものがくるのか想像できていなかったがお盆にはしっかりとした献立になっている。前菜や椀物、漬物があり、もちろんとろろもある。ご飯は別におひつに入ってやってきた。ひとり一つあるようだが、こんもり麦飯が入っていて食べ切れるか不安になる。
さっそく茶碗にご飯をよそい、とろろをかけ、青のりをふりかけてみた。
とろろ自体には出汁が入っていようで、醤油をかけなくても十分味が濃い。考えてみればこんな風にお店でとろろを食べるのは初めての体験である。とろろについて良いも悪いも分からないのが正直なところだけれど、なんだか優雅で贅沢な気分になる。
そもそも夕食でお米を食べることがほとんどないので、外食店でゆっくりお米を茶碗によそって食べているのが不思議な感覚だ。
何度かおかわりをするも全然ご飯がなくならないし、とろろもなくならない。バイキングじゃなくてもボリューム的には十分満足できる。それどころか最終的にご飯を残してしまうことになってしまった。お米ってこんなにお腹にたまるものなんですね。
残してしまって申し訳ない気持ちはありつつ、手を合わせてごちそうさまとする。いつもだらだらとお酒を飲み続ける夜ばかりなので、こんな自分でも健全に夕食を食べることができるものなのだなと謎の感動を味わった夜だった。