かわなであんこう鍋(九段下・飯田橋)
あんこうが食べたいよ~、と泣いていたら食べに連れていってくれた。こちらのお店は年に4回名前が変わる店で、冬の間は「あんこう屋」ということで営業されている。季節ごとに「鯛めしや」「穴子屋」「いくら家」と移り変わっていくとのことだ。「や」の違いにこだわりを感じますね。
興奮しすぎて店に早めに着いたら誰もいなかったのでとりあえず勝手にビールを飲む。
お通しは「生湯葉の刺身」。わさびに湯葉はたまらない。
あんこう以外なら注文してもいいだろうという勝手な言い訳をしつつ「牡蠣の佃煮」をいただく。
佃煮ははじめて食べたが、濃厚でおいしい。牡蠣をちびちび齧りながら酒を飲むという新しい体験ができた。
さらに勝手に「あん肝」を追加。
時間通りに来ないのが悪いと開き直って、ビールも2本目だ。そして当然のように2本じゃ足りないとなってお酒を注文したあたりで、ようやく他のメンバーもやってきた。
僕はもうできあがっているので鍋いきましょうというあまりに身勝手な注文に、周囲は完全に引いていたがそんなことはお構いなしに注文。あんこう鍋は正油か味噌を選べるということだったので正油でいただいた。
あんこう鍋はべらぼううまい。出汁がいい。そしてスペシャルな感じがするのもいい。キムチ鍋ばっかりじゃなくて、たまにはこういう鍋がいい。
その昔、南国少年パプワくんで「あんこうは骨まで食べられる」とあったのを鮮明に覚えているが、どうやらそれは嘘のようで普通に硬い。
あんこうをより味わいたいということで「あんこう唐揚げ」追加。
これまたおいしい。手でもって骨をよけながら身を噛みしめる。あんこうって割とたんぱくな味なのに、なんでこんなにおいしいのだろうか。
最後は雑炊で締める。
鍋を一旦引き上げて厨房で作ってくれた。あんこうの出汁が出た完璧な雑炊。東京風なので醤油濃いめではあるが、それもあんこうの出汁と合わさって旨味が引き立っている。
この冬のミッションがひとつ終わった。ありがとう、あんこう。