閉店直前のアンヂェラスでサバリン(浅草)
アンヂェラスが2019年3月17日をもって閉店すると聞いた。過去に3度ほどしか行ったことはなかったが、それでもこれだけ老舗の喫茶店が閉店してしまうのは寂しい。行けるうちに行っておこうと思い立ったが吉日ということで、閉店を知った翌日に行ってみた。
開店時間にいけばだいじょうぶだろうと思ったら既に店内は満席で、外には15人程度の行列ができていた。それ以外にも持ち帰りでどんどんお客さんがやってくる。もうみなさん閉店のことはご存知なんだろうな。
20分ほど待って入店。1階席の奥に通してもらった。店員さんがやってきて「アンヂェラスの白はもう売り切れてしまいました」と告げられる。まだ開店して30分なのにすごいな。
それは仕方がないので「アンヂェラスの黒」(330円)と名物の「ダッチコーヒー」(620円)を注文。それからこれまで一度も食べたことがなかった「サバリン」(380円)もお願いした。
サバリンはテーブルの上にも写真が貼ってあったが、手塚治虫先生が愛した味となっている。ここ以外でもサバリン(サヴァランというらしい)というスイーツをいままで食べたことがないのだが、シロップを染み込ませたブリオッシュ生地に洋酒がかかっているという仕立ては知っている。
こちらアンヂェラスのサバリンはその洋酒、ラム酒がなみなみと注がれているらしく、いままで勇気が出ずに食べていなかった。さっそく食べてみると生地にフォークを差し込んだだけでお酒の香りが漂ってくる。上生地は香り程度だが、食べ進めるともう下のほうはラム酒につかっている。こりゃあすごい。
もうラム酒を飲んでいるような感覚である。酔っぱらってしまうよ。
ダッチコーヒーはすごく苦味があってすっきりしている。
半分飲んでから、ミルクとシロップを足しながらいただく。
梅ダッチコーヒーも有名だが、このサバリンを食べて梅酒の入ったダッチコーヒーまで飲むと本当に酔っぱらってしまいそうだったのでやめた。たぶん正解だった。
アンヂェラスの黒。
バタークリームを使ったロールケーキである。黒はコーヒー味のバタークリームが使用されている。これがまた甘くて、懐かしさを感じる味。ダッチコーヒーの苦さとよく合う。
ともかく閉店前に一度は来れてよかった。アンヂェラスの白も食べたいので、次はお土産に買って帰ろうかなと思う。
この調子だと開店すぐに来なきゃいけないかな。