ビストロ カトリで蝦夷鹿のステーキ(浅草)
フレンチって難しいっすよね、という話を知人にしたら、「貴様はまずビストロから勉強しろ」というありがたい言葉をいただいた。なるほど、フレンチといっても高級店ばかりではない。いままでは背伸びをしすぎていたのだな。
同時に浅草でおすすめのビストロを3店舗ほど教えていただいたので、時間の空いた土曜日に順番に電話をかけてみたところ、こちらのお店に行くことにした。
18時開店で18時に予約。少し早めに着いてしまったのでかっぱ橋で食器を物色して時間を潰し、ほぼ開店と同時に入店。
フレンチとはいえまずはビールを飲みたいということで注文。
ビールがやってくる前に大きな黒板に書かれたメニューが隣のテーブルに置かれる。居酒屋生まれ居酒屋育ちとしては、最初に前菜からメインまで注文する方式には慣れないが、これがルールということで従うべきである。
前菜に「本日の鮮魚のカルパッチョ」。それから野菜が食べたかったので「道産生うにの旬野菜」。メインは黒板にはなかったが「蝦夷鹿のステーキ」を注文した。
まずはアミューズがやってくる。
シュー生地にマッシュポテトが入ったもので一口サイズがかわいらしい。上に生ハムがのっていて、意外にしょっぱくてビールのおつまみとしてはとてもよかった。
それから真鯛のカルパッチョがやってくる。なんだかんだお酒のつまみに最適なものを選んで注文しているような気がする。酸味のあるソースがこれまたよい。
順調にビールがなくなったので赤ワインをグラスでいただく。料理に合わせておすすめしてもらったが価格もそれほど高いものではなく、気軽にいただける。
森のような野菜のうえに雲丹がのっかったものがきた。
ブロッコリー、インゲン、オクラ、ベビーコーン、トマトなど、正直あまり野菜は得意ではないのだけれど、少しかしこまった場所にくると普通に食べてしまう。これどういう現象なんだろう。雲丹がやたらおいしかったかもしれない。
メインの蝦夷鹿のステーキ。
鹿肉をあまり食べたことがなかったので注文してみた。肉はなんというかとても繊維質で、噛むとむちむちっと肉がはがれていくような感覚。
牛とはやはり違う。それはそれでとてもおいしくて、とても満足した。
料理としては3品しか注文していないが、ゆっくりいただくからかお腹も満足である。こういう余裕のある食べ方をするのがフレンチだ。居酒屋でポテトフライをおかわりしまくるのも楽しいが、こういった食事の楽しみ方も覚えていきたい。