勝漫で大かつ丼(淡路町・神田)
小市民であるところの僕が普段食べる丼といえばチェーン店の牛丼が定番で、たまにバラエティをつけても親子丼あたりが関の山。しかしたまにかつ丼が食べたくなるときがある。ところがかつ丼というのはピンとキリの差がなかなかに激しく、肉の質に由来するところなのだろうと思うのだが、ぱさぱさの肉にあたったときの悲しみといったらない。
というわけでかつ丼という食べ物は僕の中で必然高級料理となっている。今回も思い切って勝漫さんにやってきて、大かつ丼をいただいてやろうと意気込んでいるわけである。
このあたりはとんかつ激戦区といわれるところだが、こちらのお店は比較的入りやすいのでお昼時にいってもだいじょうぶである。
最初から決めていた「大かつ丼」(1,700円)を注文。出てくるまでにはしばらくかかる。メニュー表にも書いてあるとおり、様々なこだわりがあり、揚げ時間が長いのだろう。
15分ほど待ってやってきたかつ丼はやはりでかい。ご飯量だけで茶碗2杯分くらいはありそう。もちろんお腹は空かせてきたが少し不安になってきた。
気を取り直してかつに向き合う。肉は当然のように柔らかくておいしい。肉厚なのに歯ですっとかみ切れる柔らかさと、ジューシーさがある。衣もしっかりとサクサク感を残している。つゆの味が染み込んだ部分とサクっとした部分の両方が楽しめる。
肉を楽しんでばかりもいられない。ご飯をもりもり口に放り込みながら、かつをいただく。少し甘めのつゆがおいしいが、あまり量はかかっていないので、ご飯がすすまなくなってきた。大変だ、大変だ。かつとのバランスが崩れてきたぞ。
最後は少しご飯が余ってしまったが、赤出汁をいただきつつ最後まで食べきった。ふう、お腹いっぱいで苦しい。炭水化物をたくさん摂ってしまった罪悪感とおいしいかつ丼を食べられた満足感の両方で胸いっぱいになった。