麺恋処いそじで冷し中華(代々木)
冷やし中華4軒目は中華料理店ではなくラーメン店へ。カンカンに照りつける太陽の下、代々木駅から代々木VILLAGEを横目に坂を下ると、こちらのお店がある。既に汗だくである。
お目当ての「冷し中華」(940円)の食券を購入し、店員さんに渡す。
目の前でできていく冷し中華は見ていて楽しいものだなあと思う。特にこちらの冷し中華はタレがジュレのようになっていて、ディッシャーのようなものですくって麺のうえに「のせる」という工程が見られる。あんなに濃厚なタレで混ざるものなのだろうか。
「割りスープもできますので」というアナウンスとともに置かれた冷し中華は彩りも鮮やかでなんとも美しい。具材はいわゆる冷やし中華とは違っていて、きゅうりは刻まれていないし、錦糸玉子は入っていない。でも涼しげでおいしそう。
器も冷えているし、一部タレがシャーベット状になっているなど随所に工夫が見られるのもすばらしい。
タレは本当に「のっている」状態でおそるおそる麺につけて食べてみる。動物系の風味と塩味ががつんとやってくる。こんなに濃いのか。
麺は中太ストレートでもちもち食感。タレが絡むので量を調整しながら、かき混ぜていただく。うん、やっぱりしょっぱいな。ところが何度か混ぜていると不思議なことになんだかちょうど良い味になってきた。あら、あらあら。なんだこれ。おいしいぞ。
肉感のあるチャーシューを崩しつついただく。冷し中華にこれはなんだか豪華だ。途中でしらたきのようなものを発見したけど、なんだったんだろうかこれは。
具材がなくなって丼にスペースができてきた。でシャーベットダレも全部溶けきったあたりで、あらためて麺を味わうとこれがおいしい。タレも飲んでしまいたいくらいにちょうどいい味になっている。いやいや割りスープあるから我慢せんならん。
麺を食べきったところでちょうどいい具合にタレが残っている。スープ割りお願いしますと丼を出すと、別の器にうつして出してくれる。
キンキンに冷えていた麺を食べたあとに、この温かいスープがまたちょうどいいのだ。なんだこれは。手のひらの上か。お釈迦様か。おいしくて悔し。くくく。