亀戸煮干中華蕎麦つきひで特製濃厚蕎麦(亀戸)
完全に好みの話だが煮干しが好きだ。そして濃厚な煮干しスープが好きだ。えぐみも含めて愛している。なんて書くと大げさだけれど、一年でもっとも食べる料理がラーメンである僕からすると、その中でも特に好きな煮干系ラーメンは好きの最上級で表現してしまってもいいかもしれない。
開店したばかりではあるがすでに人気店になりつつあるということで前々から行きたかったお店。並びがすごいということもあってタイミングをうかがっていたのだが、思い切って開店直後に訪れてみた。
亀戸横丁というなんだか雰囲気ののある建物の真ん前に看板が出ており、「営業中」という手書きの貼り紙。
入口をあけると薄暗い通りがあらわれ、左右に飲み屋が並んでいる。
それらは当然閉まっているのだが奥の方だけ灯りがついていて、アジアンカンフージェネレーションの『フラッシュバック』がうっすらと聞こえてくる。
どれだけ並んでいるのかと思ったが券売機の前にひとり。ちょうど一回転目がはいったところだったようで、そのまま二回転目の先頭で並ぶことができた。
15分ばかりループ&ループされるアジカンを聞いて奥の席があいた。特製濃厚蕎麦(1,000円)の食券をだす。
やってきたラーメンは噂に違わぬ濃厚さ。見た目からも分かる。
粘度の高いスープをレンゲですくって一口食べると、煮干しの香りとともに旨味が口に広がる。えぐみももちろん感じるが、爽快感のある苦さだ。
麺はちょっと硬めでパツパツ切れる。このあたりは賛否分かれるところではあるとが思うがこれも好みだったりする。濃厚スープであればこれぐらいばりっとしていくれたほうがありがたい。
チャーシューは最近もうデフォルトと化した鶏と豚の2種。どちらも柔らかい。特に鶏のほうが歯切れがよくおいしかった。
半熟玉子もきっちりしている。全体的に丁寧な仕事がうかがえる。
麺が残り少なくなったところで和え玉を注文。この和え玉がめちゃくちゃうまいという評判だけは聞いていたので期待に胸を膨らませていたのだが、ナニブン小食な人間なものでもうかなりお腹いっぱい。
確かにおいしい。油そばのような濃厚さでまた違った味が楽しめるし、もはやこれがひとつの商品であってもよいぐらいの完成度である。
ただお腹のキャパシティが足りない。麺が一人前量しっかりあるので、なんとか3分の2を食べたあたりでギブアップ。おいしかったので申し訳ない気持ちがありつつ、これ以上はダメでした。
濃厚煮干し自体は最高だったのでできればラーメンと和えそばを半人前ずつでお願いできないだろうか。もしくは2人前食べられる胃袋に拡張する薬の開発をお願いできないだろうか。どうぞよろしくお願いいたします。