柳家でたい焼き(人形町)
東京三大たい焼きはさすがの人気でものすごい行列。ちょうどおやつにいい時間に並んでしまったせいで、50人はいただろうか。しかし長い待ち時間もだいじょうぶ。たい焼きを焼く職人さんの美しい鯛捌きを見ているとあっという間に時間は過ぎるから。
生地と餡をのせてサンドし、ハシをくるりとひっくり返す。がちゃがちゃ焼き加減を調整して、一番右のハシをぱかっと開くときれいなたい焼きが一匹ころんと出てくる。これがまたリズミカルでとても楽しいのである。
たまに焼き加減がよろしくなかったのか容赦なく捨てられる鯛もいて、たい焼き界の厳しい競争社会を目の当たりにする。なかなか難しいものだ。
そんなわけで何分くらい並んだのか全然覚えていないのだけれどおそらく20~30分ほど待ってお目当てのたい焼きにありつけた。
さっそくぶらぶら歩きながら包みを開く。あったかいたい焼きがにゅっと顔を出すととても幸せな気持ちになる。
顔のほうからがぶりとかぶりつくと熱々の餡が口の中に飛び込んでくるのだ。薄皮なのにもっちりとしていて、さらにぱりっとした最高の焼き加減。
餡子は甘すぎない昔ながらの食べやすいタイプ。たい焼きについては全然詳しくないけれども、これがおいしいたい焼きだということはわかる。
なんちゅう幸せな食べ物を作ってくれたんだ昔の人は。