もつ焼きたつやの焼きとん(田端)
山手線でもっとも知名度が低い駅なんじゃないかと思う。実際、何もない。田端駅の南口などは改札が3つしかなく、名実ともに山手線最弱であろう。北口にいくとかろうじてTSUTAYAとマクドナルドがあって、小さなロータリーもある。そして田端のランドマークであるアスカタワーがそびえたっている。
アド街ック天国も田端を特集するときにアスカタワーを1位にするのやめてほしい。アスカタワーが何かもわかっていない人ばかりだと思う。
それはともかくアスカタワーのある坂道をのぼっていくと目の前にもつ焼き屋がある。それが「たつや」だ。入口のドアは自動ドアだが壊れていて手動であけなければいけない。5坪ほどの狭い店内でお客さんたちが肩を寄せ合い、混んでくると自分たちで工夫して座るという店。
とりあえずポテサラともつ煮を注文。ポテサラには卓上にあるソースをどろっとかけるのだ。せっかくの料理にソースなんて、とかそういうことを気にしてはいけない。ポテサラをなぜだかついてくるバゲットにのせてソースをかければ、それで万事OKなのである。
煮込みは塩。あっさりしていて、もつの臭みもないので酒に合う。
串。こちらは鳥ダンゴ。ちなみに主人は亀戸ホルモンの出身ということで系統はそれに近い。モツの鮮度も高く、レベルの高さに驚くと思う。
かしら。
鳥なんばんとかいうやっちゃいけないやつ。
シロ。
最後なんとなく口さみしいときはニラ玉で。あちらの彼女にニラ玉をひとつ。
このときはちょっと声のトーンが尋常じゃない人がいて、お店の人からやんわり「帰ってくれ」と言われているのに、その空気感をいっさい感じず居座り続けるというご婦人がいらっしゃって、僕は隣に座っていたのでどうか話しかけられませんようにひっそりと息をひそめていたりする感じのアレだったんだけれど、味は相当においしくて安いので、田端なんにもないなあ、わーなんにもない!と叫んでしまった人はちょっとアスカタワーの横をのぼって行ってみればいいんじゃないかなと思う。