夏が嫌いだと叫びたい
夏が嫌いだ。理由は暑いからだ。冬が好きだ。理由は寒いからだ。
夏が嫌いだと言うと「なんで?」と聞いてくる夏好きな人がいる。暑いからだと答えると、「俺は(私は)好きだけどなー」と聞いてもいないのに自らの好みを言ってくる。この現象は一体全体なんなのだろうか。なぜ夏好きは夏が嫌いなことをほうっておいてくれないのか。僕は冬嫌いに対して暴力をふるったり、嫌がらせをしたことはない。なのに、夏好きはなぜ「夏が嫌いな理由」なんていう拷問に近しい問いを投げかけてくるのか。
それはおそらく夏好きのイメージによるものではないかと推測する。
「夏が好き=健康的」論
なんだかよくわからないが、夏が好きから連想ゲームのようにイメージを膨らませると健康的になるらしい。暑い→汗をかく→運動(スポーツ)→健康的、とかそんな感じだろうか。さらに派生して、健康的→爽やか→そんな夏が好きな俺→爽やか、などのテクニカルな論法もありえそうだ。
このことから夏好きの特徴として2つのことがいえる。
「夏好きは良いこと」であるという思い込みがある。
活発なことを良しとする人間である。
ということだ。
一つ目はすでに説明した通り。二つ目に関しては汗をかくことを厭わず、クーラーのきいた部屋で寝ているなんて以ての外であるという意思、信条をもっているわけだから、活発であることは疑いようもない。
夏の良さを伝えたい人たち
分かっている。彼らに悪意があるわけではない。つまり彼ら、彼女らにとってのこんなにもすばらしい夏を、我々夏嫌いに伝えたいという純粋な気持ちがそうさせているのだ。それでも敢えて言いたい。ほうっておいてくれないか。
あなたたちにとってのすばらしい夏を僕は尊重する。だから、だから夏が嫌いでいさせてほしい。
満員電車で隣の人の汗ばんだ肌がくっつくのが嫌いなんだ。
日焼けするとすぐに肌が真っ赤になって火傷みたいになるのだ。
ちっちゃい頃にあさりちゃんのアニメでスイカを種ごと食べたらおへそからスイカがはえてくるっていうやつを見てからスイカが食べられないんだ。
男同士で花火大会に行ったら同じクラスの中山くんが同じ学校で1つ後輩のかわいい彼女ときていて打ち上げの瞬間にキスしているのを見てテンション激落ちしたんだ。
小学生の頃、親戚と海へいったらちょっとやんちゃな年上の従兄が僕を沖へ連れていってから浮き輪を奪うという悪戯をされて海が嫌いになったんだ。
会社の転勤で3年くらい一年の9割が夏のところに住んでたんだ。
いま考えても本当に良い思い出がない。いいじゃないか、夏が嫌いだって。Twitterで「夏が嫌い」と書いたら、「僕は好きです」とリプライがきた。なんだよそれ。そのリプライに何の意味があるんだよ。Twitterは呟きなんだから、誰かに発信したかったわけじゃないんだよ。いまの正直な気持ちを書いただけなんだよ。リプライなんていらないんだよ。
あー、ハワイ行きてー。
ではまた。