crab台風。で蟹そば(人形町)
なんだか聞いたことがある名前のラーメン屋があるなと気になっていたところに、ちょうど時間が空いたのでいってみることにした。
蟹ラーメンで有名ということで「蟹そば」(850円)、それに僕にしては珍しくお腹に余裕があったので「肉めし」(250円)を注文した。カウンター席に座り、壁に貼ってあるお店の歴史を見て納得。ちょうど香港に住んでいたときにこのラーメン屋さんがオープンしたのだ。
当時は香港でラーメンブームが起こったときで、次々に日本のラーメン屋がオープンしていた。「香港ラーメンブームを牽引していた」とまでは分からないが、人気店ではあった。だから店名に聞き覚えがあったのだ。
しかしながら当時はまだまだラーメンの知識がそれほどなかったので、正直味についてはまったく覚えていない。蟹ラーメンは楽しみだ。
さて蟹そばがやってきた。
渡り蟹と豚骨がベースとなっているらしいスープはどろっと濃厚で、旨味を詰め込んだようなおいしさがある。こんなに蟹出汁が出せるんだとちょっと感動。
麺は中細ストレート。スープ絡みがとんでもなくよくて、麺を食べているだけなのにスープがどんどんなくなっていく。スープを食べさせたいという思いが伝わる麺だと思う。
チャーシューの上にのっているのはにんにくが入ったほうれんそうペーストとのことで、スープに少しずつ混ぜながら味を変えて楽しむことができる。濃厚であればあるほど単調になりがちなスープに一工夫しているのはすばらしい。
うずらの卵が入っているのは珍しい。これもアクセントになる。
チャーシューは低温調理のさっぱりしたタイプ。こちらはスープに反してシンプルなおいしさがあって、スープに浸しながらいただくのが正解だと思う。
肉めしはおそらくこのチャーシューがのったミニ丼だ。
タレがかかりつつもご飯としてはインパクトがあまりないので、スープをかけて食べるとこれがまた最高の丼になる。逆にスープにご飯をチャーシューごとぶち込んでもいいかもしれない。
とにかくこの蟹スープをいかにおいしく味わうかという課題をもって挑むラーメンだなと感じた。おいしかったです。