博多蒸気屋で焼き立てどうなつ(福岡県・中洲)
うなぎを食べて地下鉄の駅まで歩いていると博多在住の知人が「このドーナツ食べたことある?」と聞いてくる。指でさされたほうを見ると蒸気屋というハイカラな店舗があった。
どうやら和菓子のお店らしく店内にはたくさんの種類のお菓子が並べられていた。なかでも「かすたどん」というお菓子が有名らしく、知人はそれを購入していた。
もともとは鹿児島発祥のお店で九州を中心に展開しているようだ。空港にもあるということで定番のお土産なのだろう。しかし「博多どうなつ」となっているのはなぜだろう。「鹿児島どうなつ」じゃないのか。
ドーナツは外の窓口で販売されている。うなぎでお腹はいっぱいだけれどせっかくなので一つ買ってみることにした。「焼き立てどうなつ」(87円)と平仮名表記となっている。
店名の気も旧字体が使われているし、レトロなブランディングをしているようだ。そこにきて「どうなつ」はいい商品だと思う。
商品名の通り揚げドーナツではなく焼いている。熱々で渡してくれるので、お行儀は悪いが駅のホームでさっそくいただいた。
ああ、これはおいしい。レトロなブランディングの通り、素朴な甘さがある。これは「ドーナツ」じゃなくて「どうなつ」だ。
生地はふわふわでどちらかといえばカステラに近い。おそらくシンプルな配合で作られているのだろう。卵の香りがお祭りを連想させる。
お腹はいっぱいだったけれどパクパク食べてしまって、あっという間に完食。電車がくるまえに食べきることができた。近くにこんなお店があったら毎日おやつに買ってしまいそうだな。