ラーメン女子博 ポップアップストアでパンダ咖喱つけ麺スペシャル(浅草)
ぼんやり「女性向けラーメン」という企画書を作ってくれと依頼されたら自分はどんな企画を出すだろうかということ考えていた。
まずはどんな女性に食べてもらいたいか。
1. ラーメンに対する潜在欲求はあるが、ラーメン屋さんにひとりで入るのは恥ずかしい勢
2. ラーメンが大好きでひとりでもラーメン屋にいくラーメンガチ勢
3. いわゆる映えるものなら飛びつくキラキラ勢
おそらくこのあたりかなと思う。1はおそらくメインターゲットになるうる層で、パイも大きそうだ。
2はラーメンに対する欲求自体は高いが、おそらく全体の数としては多くない。またこの層に対しては「女性向け」にする意味がない。いわゆる通常のラーメンを食べる層だから。
最後に3は、ラーメンとキラキラ系とのギャップが大きいこともあって企画として話題性はありそう。
以上を踏まえるとメインターゲットに1、サブに3を据えるのがよさそう。
さて、ターゲットが決まったところで肝心のどんなラーメンを提供するかを考えるにあたって今回のお店を参考にしたい。
このお店にはメニューが2つある。
フォトジェニックな一杯を目指した「パンダ咖喱つけ麺」と、女性のための二郎系ラーメン「二女(ジジョー)」だ。
それぞれのターゲットを上記の1~3から考えると「パンダ咖喱つけ麺」は2を完全に排除し、3をメインにしたメニューだと思われる。またこういったメニューがあることでお店に入りやすくする効果もある。
「二女(ジジョー)」については1~3を満遍なく取れるバランス型のメニューに見える。そもそも二郎系が苦手という人はもちろんいるだろうが、ラーメン好きだが二郎は怖くて入れなかった女性や、「わたし二郎系だって食べるんだよ」という自己表現の手段としても使えそう。
つまりこの2つのメニューでターゲットはほぼ網羅できているのである。
女性にも入りやすいお店であれば都内にいくらでもある。そうではなく、女性をターゲットにしたお店のコンセプトとしては優秀だと思う。
ビジネス採算性についてはそもそものターゲットの少なさと立地から疑問に思うところもあるけれど、そもそも期間限定ショップということを考えれば、目的は別のところにあるだろうから問題ないのかもしれない。
そんなことをぼーっと考えながら食べていた。前段長くなりすぎた。誰が読むんだ、これ。
パンダ咖喱つけ麺スペシャル(1,230円)を注文したのはとにかくパンダがかわいいから。
やだーパンダかわいくて食べられないーってなるやつ。
中身はマッシュポテトらしいので勇気をだして割り、眼球部分を食べてみる。ポテトだ。
麺は浅草開化楼の平打ち12番とのこと。
日清製粉の「傾奇者」100%使用と某所に書いてあった。確かにこれはおいしいし、カレーつけ汁との相性はよさそう。こだわりがあるのはすばらしい。
つけ汁はかなりマイルドで辛さはほとんどない。とにかく食べやすさ優先という感じなのだろう。
そして味玉がピンク。
映える映える。
味は特に変わった点はなかったようだけれど、消費者のわがままを言わせてもらえるならば、こういった部分こそギャップがあればよかったなと思う。意外な組み合わせで実はおいしいというアレがあるとアレだったなあという、超難しい要望をぶち込んですいません。
最後にスープ割りをいただいてごちそうさまでした。
とてもおもしろいお店だと思った。さらにここからメニューの話や今後の発展性の話なんかを書きだすと5万字くらい書いてしまいそうだし、誰も得しないのでやめておきます。
とにかくパンダかわいかったです。