熊野屋で薯蕷饅頭(福島県・七日町)
猪苗代から車で一時間ほどのところにある会津鶴ヶ城。正直なところ歴史に関する知識はあまりなくて、八重の桜という大河ドラマも名前だけは知っていたがここが舞台になっているということすら知らなかった。
城内の展示物を眺めて歴史を勉強しつつ、思いのほか冷たい4月の風に凍える。天守閣から眺める景色を楽しむ余裕もないくらいの強風により、入場料に含まれていた茶室見学は早々に切り上げることとなった。
そこからまた移動し七日町というところへ。レトロな街並みが人気の通りがあり散歩を楽しもうと思っていたのだが、やはり寒い。東北の寒さをなめていた。ふと顔をあげると和菓子屋さんがあったのでこれ幸いと逃げ込む。
どら焼きのひとつでも買えばいいだろうと見ると、薯蕷饅頭というものが名物のようだ。
よくよく見ると先ほど見学を切り上げた鶴ヶ城の茶室楼閣御用達とある。そういえば抹茶と茶菓子のセットが販売されていたが、この薯蕷饅頭だったのか。
よしよし、見学はできなかったが茶菓子は食べられるぞと購入。一個110円。
薯蕷饅頭というものは皮に「薯蕷」、山芋やつくね芋などが使用されているとのことで、こちらの饅頭にはつくね芋と米粉が使用されているようだ。思っていたよりは皮は薄くなくて、もちっとしているが歯切れがよい。
餡は皮むき餡を使い、膨張剤などは無添加という説明通りなめらかで舌ざわりのよい食感。適度な甘さで食べ進みやすい。確かに抹茶と合いそうだ。
ぱくぱくっとあっという間に食べてしまった。上用饅頭という別名があるとおり上品なお饅頭だった。