クワサルで酒と蕎麦(浅草)
観音裏に入り、さらに北側のいわゆる奥浅草にあるお蕎麦屋さん。バーで飲んだ後になんとなく蕎麦が食べたいなあとウロウロしていたら、以前奥浅草においしいお蕎麦屋さんがあると聞いたことを思い出した。どこだろうとさらにウロウロしていたら突然「浅草茶寮」という看板があらわれた。
お店に入るとお客さんはいない。奥から店主さんが出てきてお好きな席にどうぞ、とのことだったので、入口近くのカウンターに座らせていただく。
お酒でおすすめありますかと尋ねると、月の井酒造というところのお酒をおすすめされたのでいただく。
酒器がすてき。一杯いただきながらメニューを見ると、なんとおいしそうなものばかり。お蕎麦に食べにきたのだけれど、もう少しゆっくり飲みたくなってくる。
そうこうしているとお通しがやってくる。これがまた豪華。
これだけで一時間は飲めてしまいそうな量に、見た目もすばらしい。岩手県出身のご主人がそのときに仕入れた旬のものを使って、創作されているらしい。
あっという間にお酒がなくなる。もうこうなったらがっちり飲んでしまおうと、いつの間にか目の前にはリアスワインというものがおかれていた。これは岩手の老舗葡萄酒がつくっているワインとのこと。
温かいものも食べたいなと、焼白子をいただく。おいしいお酒に白子。なんと幸せな瞬間だろうと思う。
このままではいつまでも飲んでしまうと最後におろし蕎麦をいただく。当然のことながら蕎麦もおいしい。角が立っていて、するすると食べすすめてしまう。たらふく酒を呑んで、蕎麦を食べる。
最後にご主人がサービスで民宿とおのどぶろくを飲ませてくれた。このドロドロ感がすごい。
こちらでは月に一度日本酒会もやっているらしい。そりゃあこの品揃えだ。さっと蕎麦を食べるつもりが、ほろ酔い、満腹。幸せ夜だった。こりゃ少し歩いて帰らないといけないな。
後で知ったのだけれど「くわさる」という店名は岩手の方言で「箸がすすむ」というような意味らしい。まさにそうだったから、はは。少し笑ってしまったよ。