盃屋かづちで白子の昆布醤油焼きなど(浅草)
西浅草に良い居酒屋ができたと聞いて以前からいってみたかったお店にふらりと立ち寄ったら、たまたまカウンターが空いていたので座らせてもらった。
手書きのお品書きを見ると、お酒に合いそうなメニューがずらりと並んでいて、涎が出てしまいそうになる。
とりあえずビールと真鯛の肝和えを注文。
ちなみにこれはお通し。
カウンターの上においしそうな野菜が並んでいるのが目に入る。
これは食べておかなければいけないかなと生野菜を注文。すべて有機野菜ということで、辛味噌につけていただく。すこし淡い色の人参をばりっと噛むと、野菜の甘さが口に広がる。家で食べられない野菜を食べることには価値を感じることができる。
メインは魚にしようと思い、黒鯛の煮付けを注文。ふわっと柔らかい身に甘辛いタレ。いつまででも酒が飲み続けられる。
どれもおいしかったが、なかでも白子の昆布醤油焼きはよかった。丁寧にガスバーナーで炙った白子に醤油を重ねて味付けしている。醤油の香りと白子の濃厚な味で、これも酒がとまらなくなる。
日本酒も丁寧に説明してくれて、ついつい飲みすぎてしまった。
おつまみがなくなったら南蛮漬けなども。
ただ、少し残念だったのはカウンターの中に立っていた方がしばらくすると僕の隣に座り、焼酎を飲み、ぷかぷかとタバコをふかし始めたことだ。常連なのか同業者なのかわからないが、どなたかと際どい話をしてガハハと笑っている。タバコは好きではないけれど、そこが喫煙OKであれば文句をいうつもりはない。だけどお店の方が隣でお酒を楽しんでいる客がいるにもかかわらず、タバコの煙をふきかけてくるのは、ただただ悲しかった。これまで料理も酒も接客もすばらしくて、とても良いお店を見つけたと嬉しくなっていただけにとても残念だ。
これまであまりそういうことは気にしていなかったのだけど、やはり料理は味だけではないのだなと感じた夜だった。