小ざさで幻の羊羹(吉祥寺)
新しいほうの釣りバカ日誌を見ていたら、接待だか謝罪だかの手土産のために早朝から羊羹を買うために並ぶ浜ちゃんがいて、そんなアホなと思っていたら、本当にあるんですね。そんなお店が。
早朝に行って買えなかったときの恐怖が先に立ち、結局始発に乗って吉祥寺へ向かう。到着したのは午前5時30分。常連と思しきオジサマが「最後尾はあっちだよ」と教えてくれる。行列は20名ほど。とりあえず買えることに安堵。頭の中に流れるはロンド。
列に並ぶと周囲の方々がいろいろと教えてくれる。
「お兄ちゃん、よかったね。最近はあったかくなってきたから、早くから並ぶ人が増えてきてんだよ。これからの季節はもう少し早めに来ないといけないかもしれないよ」
とのこと。ふと横を見ると犬も並んでいたのでワンワンと話しかけてみたのだけれど、「フン。新参か」といった顔でそっぽをむかれた。悲しい。
午前6時半には定員の50名におおよそ到達した様子。ちなみに僕の整理券は23番だった。通学で道行く女子高生が行列を一切気にしないのは、もはやそれが吉祥寺の景色となっているからだろう。
整理券をもらった後もそのまま並び続け、午前10時には羊羹を購入。味は上品で甘さ控えめ。口溶けが良いのに、後ひく小豆の風味。いつも食べている羊羹と全然違うんだなあということが分かった。
もはやそういうアトラクションのようなものなのかもしれないが、これだけの行列が毎日途絶えないのはすごい。早朝から並んで羊羹を買う。これも経験だ。バンジージャンプのようなものだと思う。また気が向いたら、紐一本で飛び込もう。
1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事
- 作者: 稲垣 篤子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2010/12/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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