ドッチツカズ

優柔不断な無職がかわいい猫についてや、食べたものについて書いています。


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トレーディングカードゲームに対する投書に糞リプする

数日前だけれどこのツイートが話題になっていた。 

 

以下、引用。

「紙切れ商法から子を守りたい」

小学6年の長男がカードゲームのカードをよく集めている。玩具メーカーは紙製カード5枚で約160円の金額を付けて売っている。貧弱な紙に見える。こんな子どもを惑わすような商売で利益をあげて恥ずかしくないのだろうか。

さらに中古カード市場に行って驚いたのは、レアと称して1枚6千円の値札が付いたカードが、金券のようにガラスケースに陳列されていたことだ。こうして子どもたちの購買心をあおるのだろう。

ただの紙切れカードが子どもの心を翻弄し、金銭感覚をマヒさせる。わが家では友人同士の売り買いと、中古の高額カードの購入は禁止している。全面禁止したくても理由がない。こんな商品を開発した企業の商魂から子どもを守るすべが思いつかない。親として悔しい限りだ。

 

このツイートにはもう一つ投書の画像があり、「カードゲームは紙切れでない」という内容で一般の方が反論する内容だ。

 

またToggetterにもまとめられていて、こちらのコメント欄でかなり議論されているのでもうこれ以上なにか言うこともないだろう。

togetter.com

 

この投書に書かれているカードゲームは「小学6年生がはまっていること」や「1パック160円」ということ、「レアカードが6千円」という情報から、おそらく小学生対象で人気のあるトレーディングカードゲームのことだと分かる。たぶん遊戯王、デュエルマスターズ、ブシロード系あたりだろう。あんまり最近のはわかんないけど。

でまあ、僕はなんかそういう仕事もしていたことがあって、なんというか、その世間のお母さん目線とのズレというか、細かいところのギャップがすごく気になったので、ちょろっと突っ込んでみたい。

 

カード5枚で160円は高くない

この投書では「貧弱な紙に見える」と書いてある。どのカードゲームを指しているのか分からないのではっきりとは言えないが、僕から見ると人気カードゲームの紙はかなりしっかりしている。実はそういうところは子どもの目も厳しかったりする。業界の先駆者であるギャザや遊戯王が良い紙使っちゃうと他のメーカーもそれに倣うしかないってのもある。比べられちゃうからね。カードゲームは初動がかなり大切なので、発売でこけないようにするので、メーカーとしてもゲーム性以前の品質で突っ込まれたくはないだろう。あと印刷の都合ってのもある。

また、カードには普通の印刷だけじゃなくてホロや箔押しなんかもある。これはコストもかなりかかる。確かに成形品に比べれば紙なので利益率は高いのだろうけれど、だからといって160円というのがぼったくっているということはないんじゃないかなあと思う。

 

中古市場はメーカーとしても歓迎していない

投書には6千円のカードを陳列して購買心をあおっているとあるが、中古市場で価格が高騰したからといってメーカーとしてはなんのメリットもない。メーカーとしては正規の160円のパックを買ってほしいのだ。それどころか余りに値が釣り上がるとユーザー離れを起こす。もうかなり前だけれど遊戯王が雑誌やゲームなどの付録カードをかなり強力にしたことで、ユーザーから反発されたりもした。今でも少なからずそういうことはあるだろうけど、商業主義が透けて見えると子どもも敏感に反応するので、メーカーとしては中古市場の値段も考慮して、あまり高くならないようにゲームを整えている。例えば高くなりすぎたカードがあれば、再録といって別の商品にも封入することで手に入りやすくして市場価値を抑えるのだ。だからメーカーとしては値段を煽って釣り上げることはない。

 

カードが金銭感覚を麻痺させる?

人気のあるカードゲームは戦略性が非常に高く、強いカードがあれば勝てるというわけではない。ゲーム環境には流行りがあって、それに対する対抗策を練る必要はあるのだけれど(「メタ」という)、各プレイヤーの作ったデッキ(対戦用に構築した規定枚数のカード)の相性によっては、全国大会で優勝するようなデッキに初心者が勝つこともある。ある程度、運の要素というのはあるので100%勝てるプレイヤーというのはいなくて、勝率をどれだけ上げるか、というのがポイントになる。つまり、中古市場で人気のある6千円の高額カードを買ったからといって強くなるわけではないのだ。

僕は仕事で何度も子どもたちとカードゲームをやったが、みんなお小遣いをやり繰りして持っているカードを必死に組み合わせて闘えるデッキを組んでいた。小学6年生の子どもたちであれば自分のデッキに必要なカードを理解しているはずで、それを手に入れるためにパックを買ったり、中古で買ったりするわけで、金銭感覚を麻痺させるほどあれもこれも強いカードを欲しがったりはしないはずである。

と、こんなことを言いながら僕はグッドスタッフ系デッキ(強いカードを入れまくるやつ)で子どもたちをボコボコにしていたんですけども。まあ、金かければ強いってのはあるよ。

 

カードゲームを作るのは難しいのです

これが究極の糞リプなんだけど、カードゲームって戦略性が高すぎて玩具としても商品開発が異常に大変なカテゴリーだったりするんです。長く続いているシリーズだと何千枚、何万枚という種類のカードがあって、ゲーム性を破綻させないように新しいカードを作り、しかも魅力あるものにしなければならない。そりゃあ商売なので売上が取れるようにメーカーとしても作っているのだけれど、やっぱり子どもたちに長く楽しんでもらうためにはゲーム自体を魅力のある楽しいものにする必要があって、たぶん作っている間は商売のことあんまり考えてないっすよ。たぶん。たぶんね。ゲームができあがってから、じゃあどうやって売ろうとか、営業かけようとか、販促物作ろうとか考えているわけで、純粋に子どもたちに楽しんでもらえるものを作ろうと思って商品開発しているんじゃないかな。と、そんなことを思いました。だって、子どもたちを楽しませようと思って作ったものを、親から「カードゲームという悪から子どもを守れ!」なんて言われてしまったら悲しいじゃないっすか。

僕からは以上です。

 

ではまた。