小さい頃に欲しかったのは「どこでもドア」じゃなくて「引力ん」だった
いや、今でもめっちゃほしい。
「引力ん」とは江川達也による名作少年マンガ「まじかる☆タルるートくん」に登場する魔法の道具だ。
「引」と書かれた青い丸いボールで、手に持って引き寄せたいモノの名前を呼ぶとそのボールにくっつくのだ。
マンガ内で主人公のタルが引力んを手に持ち、「ゴミ」と言うと部屋中のゴミが一瞬で引力んにくっつくのだ。なんて便利なんだ!
これを使えば、部屋の埃、塵だけでなく、風呂場のぬめり、カビ、さらにはキッチンのサビ、果てはコバエの処理などもできるのだ!最高!
最近、風呂場に少しコバエがいて、調べると風呂場の側面(スカートというらしい)をはずして高圧洗浄機で掃除ができるらしいことが分かったのだが、怖くて開けることができない。それがいっきに解決するのだ!
それだけではない。例えば携帯をどこかに置き忘れてしまったときも、すぐに見つけることができる。酔っぱらって結婚指輪をなくしてしまってもだいじょうぶだ。
こんなに掃除が捗る便利な道具をなぜ誰も開発しないのだろうかといつも思う。
しかし、少し考えればこんなもの実現しそうにないことは僕にだってわかる。でも何故か「引力ん」だったらなんとか作ってくれよと思ってしまう。それはたぶん用途が地味だからだろう。
「どこでもドア」はなんだかすごい。一瞬で別の場所に行けるなんてとんでもない。もし実現したら世界はいっきに変わるだろう。世界規模で法整備を整えなきゃいけないだろうし、公共交通機関は全滅する。世紀の大発明だ。
それに比べると「引力ん」は風呂のぬめりとりだから、まあ作ってやってもいいんじゃないかと思うのだ。用途の問題じゃないのは分かっているのだけれど。
では少し妥協しよう。例えばこんなのはどうか。
部屋を自動で巡回し、ほこり、髪の毛などを吸い込みながら移動する道具はどうか?
そして名前は「ルンバ」というのはどうか?
どなたか開発された方がいらっしゃったら教えてください。商標権は僕にください。
ではまた。